MENU
カテゴリー

【トレーナー向け】理学療法士の野球現場でのトレーナー活動ってどんな感じ?

  • URLをコピーしました!

学生の頃に理学療法士という存在を知って漠然と「チームや個人に対して、さらにいうとスポーツに関わる理学療法士になりたい!」と志す方々は一定数いると思います。というか、いるでしょ!だって、なんか憧れるじゃない!

他にも、理学療法士の資格を取ったはいいものの、まだスポーツ現場に出れずに「スポーツに関わりたいな〜」なんて思って日々の業務に励んでいる方々もいますよね。

以前そんな方々に向けて「理学療法士がスポーツ現場に出るためにやったこと5選」という内容でブログを書きました。今回は実際にどんな活動をしているのかを私の現在の活動をもとに説明したいと思います。前回記事を読んでいない方はまずそちらを読んでいただければと思います!

  • 活動チームはアマチュアチーム
  • あくまでも「私が活動している場所での活動内容」だということ
  • 私の主観と「現場の声」をもとに書いている

以上3点に留意して読み進めていただければと思います。この記事を読んで「こんな感じで活動することもあるんだな」と現場での活動イメージがつきづらい方々の参考になればと思います!

主の活動は怪我人の対応と選手のコンディショニング

よく「トレーナー活動」というと競技指導をしていたり、野球に特化したトレーニングを教えているようにとらえられがちです。あくまでも私は「理学療法士」としてメディカルスタッフで活動させてもらっているため、活動内容は怪我をした選手の復帰までのサポート、投球前後のコンディショニングが主な活動になります。

※トレーナーって紛らわしい表現ですが、一般的に伝わりやすい言葉選びでトレーナーと述べさせてもらっています。

怪我人の対応

怪我後に病院で診断を受けた選手の対応と、その日の練習で怪我をした選手や痛みを感じている選手の対応をします。診断を受けている選手は怪我をしている部位が明確です。なので組織の状態や身体機能を評価した上で適切な練習強度を伝えること、その時点で足りていない機能を補うメニューを伝えます。

その日の怪我に関しては「理学療法士」である以上、診断等はできないため応急処置のみを行い医療機関をスムーズに受診できるようにコーディネートする役割を担います。ケースとして多くはないですが脳震盪や脱臼疑いなど、適切な判断と迅速な対応が求めらるため、近場の医療機関や当番医の確認などを事前に調べておく準備が必要です。

痛みを訴える選手に関しては、何由来の痛みなのかを評価しコンディショニングを行って現場で経過を見る形で問題ないのか、医療機関を受診するべきなのかを判断します。対応によっては選手の復帰が遅れることやパフォーマンス発揮に影響を及ぼすため、これもまた適切な評価や判断が必要になります。

投球前後のコンディショニング

選手の中で投手はずば抜けて投球数が多いです。そのため、怪我をしやすいポジションとなります。投球が連日続いていると反復動作に伴い筋肉の緊張がアンバランスであったり、筋機能や関節可動性が低下しているケースがしばしばあります。

そのような状態でさらに球数を投げると自ずと怪我をするリスクは上がってしまいます。そのため、投球前に身体機能を確認した上で、なるべく可動性が良い状態や筋発揮がしやすい状態をコンディショニングして投球に臨んでもらいます。その後、投球後の状態に合わせてストレッチやコレクティブエクササイズなどを用いて姿勢不良や、筋機能低下を少しでも出ないように「アームケア」を行います。

「1人」対「複数人」

基本的には練習時間が終われば下校時間、公共交通機関の時間が迫っているため、練習時間内で完結させなければいけません。1人1人にじっくり時間をかけて評価して、エクササイズを伝えて、競技動作を評価して、、、。なんてことはしてられません。本当はやってあげれることができれば良いですけど。

そのため、グループ練習中に選手をピックアップしたり、全体練習に差し支えないタイミングで声をかけて対応する形になります。どれだけ効率的に選手を評価して、対応するかを常に考えなければいけません。一方はエクササイズメニューを伝えて実施してもらい、その一方で他選手の機能評価をして、、なんて形で複数人を対応することが普通です。

練習時間、メニューへの参加を邪魔しない

選手の練習時間は限られています。特に私が活動しているチームは公立校なので練習時間はせいぜい3時間程度です。選手にとって貴重な競技時間を必要以上に削ることは避けたいので前述した通り、いかに効率よく選手の対応をできるかを考えます。

もちろん、怪我の程度が強く別メニューであったりケアに重きを置いている選手に関しては多少時間をかけても構わないため、他選手と掛け持ちで待たせることもありますが。

選手を交えて指導者とのコミュニケーション

現場でよくみられるのは指導者側の意見と選手側の意見の相違です。選手は焦りに焦って「痛みがあっても少しでも早く復帰しなければいけない」なんて考えていても、指導者側はゆっくりで良いから万全な状態で復帰してほしいなんてケースはよくあります。他にも、選手側に伝えた内容が指導者側にうまく伝わらずに意図したプログラムから脱してしまうケースなどもあります。

そのため、基本的には選手と指導者が揃って話をできる空間を作るようにしています。そうすることで、3方向の意見のすり合わせになりますし、誤った解釈が出ることを防ぐこともできます。また、選手側が伝えづらい気持ちを指導者側に伝えられる場にもなるので、私は3人で話す場を積極的に設けるようにしているのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。実際に現場で働いている理学療法士がどんな活動をしているのか、どういうことを考えて活動しているのかが少しでも伝わっていれば幸いです。

理学療法士としてスポーツ現場に出たいと志す方々にとって少しでも参考になればと思います!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
もくじ