第38話 ハムストリングスの柔軟性をFFDのみで評価するな

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 臨床現場でハムストリングスの柔軟性を評価する際に用いられる手法は様々あります。

 そのなかで簡易的に行うことができる立位体前屈での評価。スクリーニングをする際には用いやすい方法です。

 しかし、「ハムストリングの柔軟性を見る」ことが目的なのであれば除外要素が出てくるため適切な評価とはなりません。

立位体前屈における指床間距離(FFD)の除外要素

 立位体前屈は脊椎、骨盤、股関節、足関節の複合運動で、かつ腕の長さや指の長さにより変化します。

 多いケースは、ハムストリングスの短縮があるが脊椎の屈曲可動域が大きくFFDは0cmとなり、見かけ上、柔軟性低下が見られないことになるとか。

 また、立位で骨盤の過前傾が見られるケースはハムストリングが過緊張状態となっている状態からの測定になるため、適切な判断とは言いづらいです。

 他にも、立位での安定性戦略が極端に低下しているケースでは適切な評価はできません。

 このように、「ハムストリングスの柔軟性評価」として考えるならばFFDのみで判断するのは好ましくないと言えるでしょう。

じゃあ、何で評価するか

 無難なのはPassive SLRでしょう。

 体幹部固定下でハムストリングスの起始部が固定された中で、停止部をコントロールして伸長をかけていく方法です。

 この方法であれば立位でのアライメントの影響も受けないし、上肢長や脊椎の影響も受けません。

まとめ

 比較的簡便にできるFFDの計測ですが、それをそのままハムストリングスの評価として用いるのは安易すぎるかと思い、今回の記事にしました。

 一見当たり前のようなことですが、PT学生や臨床にでてまもないセラピストに「ハムの評価してみて」というとFFDで見て終わり、結構多いんです。

 ぜひ参考にしていただければと思います。

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