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初めましての方は初めまして!前回の記事を読んでくださった方はまた見ていただきありがとうございます🙇🏻♂️『あき』です!10月中旬になりだいぶ冷え込んできました。我が家は冬支度が完了し、リビングにはこたつがありベッドには毛布2枚重ねとなりました。皆さんも身体にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください!
さて、今回はよくジュニアチームの指導者やクリニックに来院する親御さんから聞く言葉で「体幹が弱いからプランクで鍛えろ!」と言う言葉を取り上げて記事を書こうと思います。ぜひ最後まで目を通してみてください。
「体幹」って何を指しているの?
私の意見としては体幹を鍛えるためにプランクをするのはあまり効率的ではないと考えます。特に競技力向上目的においては。そもそもその人たちが指している「体幹」とは何なのか、というところから始まります。
通常、解剖学的見解からいう「体幹」というのは胴体と四肢を分断した胴体部、つまり首から下で、骨盤から上にかけてのお腹と背中を指します。筋の固有名称でいうと大胸筋、腹直筋や腹斜筋などの前面筋や僧帽筋や広背筋、最長筋や棘筋などの後面筋が挙げられます。
何を強化したいのか
コンタクト時に負けるから、バランスを崩した際に保ちなおすから、切り返しの際にロスが大きいからなどなど、、。これらを一言に「体幹が弱いから」で表せるものでないことに加え、要素が異なります。もちろん腕や脚の筋力が発揮される際に体幹安定性は求められますので全く体幹の強さが必要ないかといえばそうではないと思います。
例えば「バランスを崩した際に持ち直せない」ことを例に考えます。バランスを崩した時に支持基底面を広げようと右足を出したとき、接地する際の荷重に耐えれるだけの股関節や膝関節伸展筋力が十分にあるのかや、瞬間的な筋発揮が可能なのかが必要な要素になってきます。これらの要素が足りていないのにプランクをいくらやろうが競技力の中でのバランスを保ちなおすことにはつながりません。
さらにいうなら、仮に体幹が弱いことにフォーカスして「じゃあ、プランクで鍛えよう!」とした時に何を強化しているのでしょうか?スポーツは動いていることがほとんどです。野球のスイングやスローイング、サッカーのドリブルやボールキック、バスケのシュートなど身体が止まることはまず無いはずです。フロントプランクの姿勢で体幹部に着目すると働く筋は腹筋群と胸筋群、前鋸筋が等尺性収縮の形態で働きます。体幹筋の強化を図るのであれば自重負荷だけでなく、荷重をかけ求心性、もしくは遠心性収縮を用いたトレーニングをした方がより効果的かつ効率的になることは否定のしようが無いと考えます。
今できていないことがどの要素から構成されていて、何ができていないのか(足りていないのか)をはっきりさせたうえでトレーニングをしなければ非効率です。指導者も学ぶべきですし、専門家からの視点から見たうえで運動処方することが必要となります。学生の短い期間やアスリートのように高いレベルで運動していくのならば、効率的かつ効果的にトレーニングするための時間やお金は惜しまないことが大切だと思います。
プランクなどの静的トレーニングを選択するケース
では、どういったときにプランクなどの静的トレーニングを選択するかです。これもあくまでも私個人の見解なので参考程度になればと思います。
1つは荷重を扱えないケースです。ある程度のフリーウエイトトレーニングであれば重量を持ったうえで動作をするため、それらをコントロールするために体幹部に自然と収縮が入ります。ゆえに四肢の運動をしながら、体幹部にもトレーニング効果があると考えられます。しかし、腰椎疲労骨折や小学生や中学生で骨発達が未熟なケースにおいてはそのようなトレーニングが難しいケースもあります。その場合にはプランクを選択します。しかし、フロントプランク肢位で腕・足のトレーニングなどを中心にします。私の場合は基本的にはプランク肢位+〇〇になります。理由は上に書いてきた通りです。
もう1つはドローイングで選択的に腹横筋を収縮させることが苦手な方々に対してです。苦手なことを同一の方法で何度も繰り返して「またダメだ」とネガティブになるくらいなら、プランクをしながらブレーシングを行い腹横筋を含めた腹筋群全体に収縮を加えた方が効果的と考えるからです。他にも方法はあると思いますが私はそうします。
まとめ
コンタクト時に負けるから、バランスを崩した際に保ちなおすから、切り返しの際にロスが大きいからなどの時にまず第一に「体幹を鍛えろ!プランクをやれ!」というのはナンセンスです。
それぞれの結果には原因があります。いくらプランクをしてもコンタクトで競り負けるのは変わりません。体幹を支えるには四肢の筋力が必要で、四肢の筋力を十分に発揮させるには体幹の剛性が必要です。ゆえに何が不足しているかをはっきりさせて、そこにアプローチするべきで安直にプランクを選択するのは時間の無駄です。
プランクを選択するならそれ相応の理由があり、静的な刺激に拘らずそこに追加要素を加えた効果的なトレーニングをしていきましょう。