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【野球選手必見!】よく「腕のしなり」っていうけど、ちゃんとしなれてる?

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 よく「腕がしなる」とか「肘がしなる」って言葉が一人歩きしてるな〜、と感じることが多いです。皆さんも一度は聞いたことがあると思います。

 速い球を投げるため、遠くにボールを投げるには「しなりが必要だ!」なんて言葉、聞いたことありますよね?じゃあ、それってどこがしなってるんですか?どうすれば動きが改善し、適切なしなりができますか?

 そこまでを考えて動作改善に努めるのか、しなりを出すことだけにフォーカスしてブリッジをやり続けるのか、で得られる効果は全くの別物です。

 加えて、しなりがより大きくなるということは、そのしなりを活かすだけの技術が必要となります。しなりが増えたからパフォーマンスに直結するわけではないんです!この辺はこちらの記事を参考にしていただければと思います。

 今回の記事は「投球時のしなり」をどう捉えて、何を改善していくべきかを理解するための考えかたを、私なりの視点であれこれぼやいていきます。

まず、しなりって何なのか

 ネット上のフリー画像から拾ってきたのでちょっと例が微妙ですが、上の写真の右手から右足にかけてのアーチ部分を「しなり」と私は捉えています。そのため、腕もしくは肘がしなるとは考えません。肘がしなるのはむしろ悪い動き、靭帯損傷のリスクが増える動きと考えるからです。

 特に必要な要素を言葉で表すと以下の通りになります。

  1. 肩関節の外旋
  2. 肩甲骨の上方回旋・後傾
  3. 体幹の伸展・側屈
  4. 骨盤の前傾
  5. 股関節の伸展

しなりに必要な関節運動

肩関節外旋

 一番にフォーカスされやすいのは肩関節の外旋かと思います。医療現場やトレーナー、競技トレーナーの中ではMER(Maximum External Rotation)という言葉が用いられることが多いです。厳密にはMERには肩甲骨の動きも含まれているので、純粋な肩関節の外旋とは呼べないのかもしれませんが。

 投げる際にボールが頭の後方に置き去りにされて、肩を支点に前腕が倒れる動きのことを外旋と捉えてもらえれば良いかと思います。

肩甲骨後傾・上方回旋

 肩甲骨の動きです。肩甲骨は天使の羽のことを指します。(流石に例えが古いか、、)

 肩甲骨の動きも複雑なため簡単に説明させてもらいます。後傾の動きは文字を読んで如く、面が後ろに傾く動きを指します。上方回旋はイメージがしずらいかとは思いますが、反時計回りに肩甲骨が動くイメージです。

 肩関節は上腕骨と肩甲骨の動き、胸郭の動きが連動することで十分な可動性を確保しているため、肩甲骨の動きも重要になるのです。

体幹の伸展・側屈

 「しなり」の土台を担っているといっても過言ではないでしょう。リハビリに通う多くの選手が可動性が低下している動きです。

 体幹の伸展、特にも胸椎という胸の骨の反る動きが重要になります。ただ、胸椎が単独で動くわけではないので、ただただブリッジで反ればよいと言うわけではありません。背骨と骨盤の連動性や胸椎の伸展に合わせた肩甲骨の動きも重要になります。

骨盤の前傾

 背骨を大きく使うには骨盤の動きも重要になります。骨盤が後傾する(後に転がるような動き)になると背骨も丸まりやすくなります。これでは、いくら胸椎の動きや、肩周りの動きがよくなっても「しなり」と言う動きで考えると改善にはつながりません。

 骨盤が十分に前傾してくれることによりその上の背骨が大きく動いてくれます、背骨が大きく動くことにより肩甲骨が動き、上腕が動くのです。

股関節伸展

 「しなり」が出るには土台部分がしっかりと固定されている必要があります。ここでいう土台は、地面に触れている足部を指します。

 足部が固定された中で身体が前方に大きく移動するには、股関節が後ろに引き伸ばされる動き、つまり伸展の動きが必要なのです。

必要なのは各関節の動きに加え、動作の中でいかに動かすことができるか

 ここまであれこれ言ってきましたが、各関節がどれだけ動ける能力があろうが、投球動作の中でそれぞれが連動しなければ「しなり」は大きく出ません。だから、ただストレッチをしても「しなり」の改善にはつながりません。

 各関節の可動域を十分に確保した後に、それぞれの動きをつなげるためのドリルをする必要があります。また、大きくなった「しなり」をコントロールするだけの筋力がなければ怪我のリスクを大きくするだけです。

 これはトレーニングと同様です。つけた筋力を技術に反映するのと同じように、得た可動域を技術に落とし込まなければいけません。動きが変われば、投球時の技術もそこに合わせて変わるのですから。

 これを一人で全てコーディネートするのは難しいです。時には専門家を頼る、そんな機会を設けてみてはいかがですか?

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