第37話 「球速を速くするためにこれをやれってメニューありますか?」に対して、練習しなさいの一言

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 野球の現場に出ると必ず聞かれるタイトルの言葉。「球が早く投げれるようになるにはどうすればいいですか?」

 答えはシンプルです。「練習しなさい」この一言に尽きます。

 もちろん、答えがわからないから誤魔化して言ってるわけではありません。これでも、7年間色々経験しながら理学療法士として野球に関わりながら働いていますので。

 ただ、そこには要素がたくさんありすぎるのです。柔軟性や可動性、筋力やパワー、連動性や姿勢制御、動作習熟度などなど。

 それらの要素をいっぺんに鍛えることができることはありません。また、どこがどれだけ足りないのかをすぐにスクリーニングすることもできません。

 結果として、今のあなたに必要なことは「練習をすること」になるのです。

 もう少し詳しく書いていきます。

球速を速くするには「投球動作」が基本

 そもそも球を投げるには「投球動作」がしっかりとできなければ、投げることはできませんよね。

 投球動作はトレーニングの中で作るものではありません。あくまでも技術です。自分の身体をどう使うのか、どうすれば感覚が良いのかを確かめながら作っていくものです。

 つまり、これは練習の中で作られるものです。

 いくらトレーニングをして筋力をつけようが、ストレッチやモビリティドリルを行って柔軟性や可動性が向上しようが、それを投球動作に反映させられなければ球速は向上しません。

 投球動作を繰り返し行い、自分の動きを分析することが大切です。自分の筋力が向上したのであれば今までと出力のタイミングが変わることも考えられるでしょう。

 可動域が変化したのならば、その変化に合わせてステップ幅や最大外旋時にボールが位置する場所が異なります。

 ならば、その変化した動き、タイミングに適応していかなければなりません。それは技術練習で作っていくものです。そして、その技術練習は紛れもない投球練習なのです。

 競技の動きは競技の中で特異的に鍛えるべきです。

ならば投球動作に外的負荷を設けようか

 一定数、このような考えに至る方々もいるでしょう。果たしてどうでしょうか。

 反論として、まず一つは怪我のリスクが上がります。投球時に肘にかかる外反ストレスは約34.6Nmと言わています。これに対して内側の靭帯の破綻強度は34.2Nmです。つまり、普通だったら靭帯が切れるくらいのストレスがかかっているんです。

 ただ、そこを補うために前腕や手指の筋肉が補強してくれているんです。詳しくはこちら

 それくらいの外力が加わる動作に、さらに重いものを加えるとなると、そりゃ怪我しますわ。実際に、外的負荷を設けた際の怪我リスクの論文も出ているくらいです。

 違う点でも、投球動作に外的ストレスをかけると一見同じ動きをしているようでも、実際の動きよりも速さは違うし、その分筋の発揮タイミングも異なります。重さを扱う分同様の可動域で行えているとも限りません

 そう考えると、競技につながるように見えて、実は競技と違うことをやっているのです。逆にパフォーマンスが落ちかねません。

じゃあ、闇雲に練習すればいいのか

 もちろん、そういうわけではありません。

 いかに効率の良い投球動作を身につけるか、自分自身の体力に足りていないものは何か、そもそも自分の練習量は足りているのかなどなど。

 ただ漠然と「球速を上げたいからどうすればいいですか?」を聞くのではなく、なぜ球速が伸び悩んでいて、自分に何が足りていないのかを考えることが先です。 

 その結果として、自分に足りていないところは何でそれを解決するための方法を教えてください。というのが正解でしょう。

 もちろん、その考えが間違っていることも考えられますし、足りない点がわからないこともあるでしょう。

 そういう時には、各専門家に頼りましょう。あなたに足りないものを教えてくれて、適切な処方をしてくれるはずです。

 そのような不足点を補った上で、最後は練習あるのみなんです。いくらトレーニングしたからといって、それが球速にすぐ反映するものではありません。

 いかに、自分が練習を重ねて技術を磨いていくかなのです。その過程は人により異なります。ただしい過程を構築するために、まずは自分自身で考えてみましょう。

 もちろん、睡眠と栄養も同じくらい大切なので忘れずに。

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