第23話 アジリティトレーニングをどうプログラムするか

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 今回はアジリティについて色々ぼやいていこうと思います。

 というのも、先日職場内で理学療法士同士にS&Cコーチを交えて会話をしていました。

その会話の中で「アジリティ」の認識の違いを感じたため、私なりの考えをまとめながら書いてようと思ったためです。

アジリティをどう捉えるか

 そもそもアジリティを皆さんがどう捉えているでしょうか。

 アジリティ⇨敏捷性とも言い換えることができます。

 よくいうのは、ラダートレーニングのように素早く足を入れ替えたり、多種にわたるステップ動作を素早く遂行できるというのがイメージしやすいかと思います。

 

 しかし、果たして素早く足を動かすことがアジリティと言えるでしょうか。

 重要なのは動作をどうコントロールするかだと私は思います。もう少し細かくいうといかに減速動作と加速動作をスムーズに行うことができるか、です。

 どれだけ足を小さく細かく動かそうとも、競技動作において実際にプレーの中で活きてはきません。

 トップスピードで走っている中で相手やボールの動きに合わせて状況を判断し、切り返したりストップ&ゴーをしたりと減速→加速、加速→減速の連続をいかに的確にできるかが重要なのです。

 

 そのため、私はアジリティを「自身の速度域をいかに的確にコントロールできるかの能力」というように説明します。

アジリティ向上のためのプログラム

 では、実際にどうアジリティトレーニングのプログラムを立てるかです。

 構成要素としてはお尻の筋肉(臀筋群)や太ももの筋肉(大腿四頭筋や内転筋群、ハムストリングス)などの大筋群の強化体幹部の安定性足関節・足部の剛性が挙げられるかと思います。

 そのため、ウエイトトレーニングなどで大筋群の筋力強化を図り、足関節・足部に関してはプライオメトリクスやカーフレイズ、必要に応じてインソールの検討も1つです。

 体幹の安定性向上には静的・動的両方のエクササイズを組み込む必要性があると考えます。

 また、トレーニングをするだけでは実際のプレーに反映することが難しいため、技術練習やムーブメントドリルなどの技術練習の中で反復して自分の動きと擦り合わせていく必要があります。

 トレーニング効果が実際のパフォーマンスに反映されるまでにある程度の期間が必要になるため、継続的に行うことと技術練習を怠らないことが重要です。

 実際に私のプログラムの中で、ラダーに関してはウォーミングアップとして利用しているためアジリティ向上の目的としては利用しないというのが、現時点での考えです。

まとめ

 私の中でアジリティというのは、加速や減速で自分の動きをコントロールする能力だと認識しています。

 いくらその場で俊敏な動きを繰り返しても、走っている中や外力が加わっている中では自分自身の力の発揮が求められるため効果的ではありません。

 自分の体重の倍以上の重さを最小歩数で受け止めて、次の目標に向けて最速で動き出すには急ブレーキをかけられるだけの筋力と、そこでバランスを崩さないための力、そして次に動き出す爆発的なアクセルをかける力が必要になるのです。

 もちろん、その人によって何を優先すべきかは変わってくるとは思います。

 上で挙げた自分に足りない要素をまずは補い、そこから全要素の底上げをしてパフォーマンスアップを目指してください!

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